Camino de Santiago day3 Santa Catalina~Riego de Ambròs2016年4月9日
今日は標高1,500mの山を越える。念のために早めにスタートする。昨日夕食を共にした2人はまだ眠っているところ、静かに出発する。
空は少し明るくなり始めてきたが、辺りはまだ暗い。
Santa Catalinaの集落を出ると長い長い直線が待っている。全く登ってる感覚はないが、緩い勾配で少しずつ標高が上がっていく。
日の出。Caminoは西に向かって歩き続けるので、いつも背中で日の出を受ける。
何もない広大な平野を歩いていると、かつての巡礼者も同じ景色を見ながら歩いたのだろうかと思い、不思議な気持ちになる。
昨日まで遠くに見えた山もかなり近くに見える。2,000m級の山々はがっつり雪山だ。ここから見た感じでは1,200mくらいから雪があるようだ。
途中、道端で朝食を食べているとハビエラが後ろから追い付いてきた。
「今日もいい天気、山登りだけど気持ちよさそうだぜ!またあとでー」
といって、追い抜いていった。
少しずつ景色を変えながら直線は続く。少し先をハビエラが歩いてるのが見えるが、自分が歩くの遅くて一向に追い付かないw
途中、大きな牧場があった。馬がのんびりと過ごしている。気持ちよさそう。
Rabanal del Caminoに来た。長い直線はここで終わる。この村は級な斜面に作られている。なんでもっと平坦なところに作らなかったんだろう・・・
小さな店でコーヒーとクッキー買って休憩。店で飼われてる犬。
この村のメインストリート、ほんとに急勾配なんです。石畳もあるし自転車だったらかなりキツい。
Rabanal del Camino を抜けると一気に山道になる。道も段々と登山道らしくなってきて、登山者としての血が騒ぐ。
勾配は全くキツくない。程よい負荷で登っていける。
しかし誰にも会わない。山はいつもすれ違う人と挨拶しながら登っていくものだったから、新鮮な気分だ。
標高1,100mを越えたくらいから積雪がある。雪が無いところは雪解け水でぐちゃぐちゃになっていて大変歩きづらい。
Foncebadònに到達! 標高1,430m
今回の旅でおそらく最高所にある集落。
この村はもう半分廃村って感じでした。アストルガから26kmくらいのちょうどいい位置にあるので、巡礼者が目的地にしやすくアルベルゲが何軒かあるけど、Camino上になかったら絶対に滅んでるような村。崩れた石造りの家が立ち並ぶ。
だけど、雪の残る山の上でこういう寂れた集落に来ると、非現実的で旅って感じがしますよね!
Foncebadònを抜け、さらに標高を上げていく。雪が深くなっていく。
山の上から見えるのは広い空となだらかな山々、その先に永遠と広がる平野。日本の山では、山の上からは山が見えるものだけど、こんな感じのどこまでも平地が続く景色は日本では絶対に見られないものだと思った。
程なくして大きな十字架が現れる。
Cruz de Ferro 標高1,500mに位置する。
この十字架の下には様々な種類の石が落ちている。巡礼者は自分の地から石を持ってきてここに投げ、神の祝福を乞い、自らの背負う罪の印としておいてゆくのだという。
・・・という事を後ろから追いついてきたドイツ人に聞いて初めて知ったw彼も石を持ってきていて、何かを願うように静かに石を投げていた。
左に写ってる女性はフィンランド出身だという。今まであった中で最北。 |
ここで、先の事が少し不安だったので、彼に色々と聞いて情報を得る事にした。どうも、この先の集落のアルベルゲは閉まってるところが多いらしく、ヘタするとここから25km先のPonferradaまでいかなければならないかもしれないという。冗談じゃない!!!!
まぁここから少し歩けばずっと下りになるし、日没までにはなんとかなるかもしれないけど、辛いのは間違いなかろう・・・
Ponferradaの手前の集落でアルベルゲが開いてることを祈って出発する。
考えてみると、この山が今年に入って最初の登山だ。まぁ途中舗装路があったりするけど。
今年最初の山が海外でしかも雪なんて、とてもすばらしいスタートじゃないか!
Manjarín 1,445m
ここはもう完全に廃村。一応巡礼者が泊まるための小屋っぽいのがあったけど、水道とかは絶対にない。
いろんな場所までの距離が書かれていた。日本はさすがにありませんでした・・・
Manjarínを過ぎると再び1,500mくらいまで登り返しになるが、ここはスノーシューが無いと厳しい状態だったので、一部舗装路に逃げた。
舗装路も景色が良く、大変気持ちのいい道が続く。自転車でここ走ったら楽しいだろうなー
Ponferradaまで歩くかもしれないという最悪の事態を想定し、ガンガン下っていく。でも景色があまりに良いので、ついつい立ち止まってしまう。
El Aceboの村が見えてきた。ここのアルベルゲは閉まっているという話だったが、つい最近新設された新しいアルベルゲがあって、そこは開いていた。でも、10€とのことで値段にためらい、先に進む事にした。
実は、El Aceboから次の集落Riego de Ambròsは目と鼻の先にある。最悪、次でアルベルゲが開いてなかったら、戻ってくればいいと考えた。
Riego de Ambròsに到着。なぜかこの看板からちょっと先に集落がある。
幸い、一件アルベルゲが営業していた。6€!
Ponferradaまで歩くという最悪の事態は免れた・・・ここまででめちゃくちゃ疲れてたから、もしそうなってたら日が落ちる可能性もあったかもなぁ
とにかく宿があって良かった。
しかもここの受付のお姉さん美人でかなりテンション上がったw
一日歩いて、BARでコーヒー飲むこのひと時は最高。
夕食はカルボナーラと肉とポテト。流石に食いきれなかったw
一人の夕食だったのにやたらとワインを飲んでしまってかなり酔っぱらってしまった。
この日の歩行距離は31.6km
山越えがあったにしてはかなり歩いた。下りで飛ばし過ぎたせいで若干膝の痛みが出たけど大丈夫だろうか・・・
途中人が全然いなくて孤独に歩く一日だったけど、「欧州の山に登る」という夢を叶えられた一日だったので本当に楽しかった。
酔っぱらっていたのでシャワーも浴びることを忘れてすぐに寝てしまった
コメントを投稿する