風景写真用の望遠レンズに TAMRON 70-200mm f2.8 (model A025)レビュー2018年2月26日

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所謂大三元レンズとも言われるf2.8通しの大口径レンズ。一眼レフの趣味においてf2.8通しのレンズを買うのは一種の到達点のようなもの・・・

一生縁がないだろうと思っていましたが、ついに僕もここまで来てしまいました。

 

 

という事で、初の望遠レンズ、初のf2.8通しレンズとしてTAMRON 70-200mm f2.8 (model A025)を購入しました。

 

これまでTAMRONやSIGMAといったサードパーティ製レンズを使用した事がありましたが、なんかAFが迷ったりピンが合わない事が多かったため、サードパーティ製レンズを買うのを躊躇っていました。

 

しかし、このレンズはそんな負のイメージを払拭する素晴らしい製品でした。

このレンズの概要、買ってよかったと思うポイント、そして作例を紹介したいと思います。

 

1. 外観

 

真っ黒のボディーですが、マウントの根元だけ銀の帯がついています。

個人的にはこのデザインになって「ダサいなぁ・・・」と思っていたんですが、カメラにつけてみるとあまり目立たず、自然な感じです。

 

マットな質感。重厚な印象で高級感があります。

 

ズームリングは少し重たい。テレ端からワイド端に回すときの方が、逆側に回す時よりも重く感じます。

これは気になるところではありましたが、動画で使うわけでもないので、このような非対称性は問題にならないと思います。

 

機能スイッチ部。望遠レンズだけあっていろんなスイッチがついています。

VC(手振れ防止機能)には3種類あり、

 

MODE1:ファインダー像の安定と補正効果のバランスがとれた、基本となるモード

MODE2:流し撮り専用のモード

MODE3:補正効果を優先したモードで、シャッターが切れる瞬間のみ補正

 

手ブレ防止の効果は約5段分という事で、MODE1にするとファインダー像がビタっと止まってくれます。

VCの話は後の項で書きたいと思います。

 

花形のレンズフード。少し薄っぺらくて安っぽい印象。強くぶつけたら確実に割れる。

 

 

 

 

カメラにつけた様子。望遠レンズのついたカメラはやっぱりカッコいい!やはり望遠は正義だ!

三脚座は小さめ。三脚座を持ち手にしたかったのだけど、指を入れるには小さすぎて持ち手としては使えなさそう。

 

2. 純正レンズとのスペック比較

nikon純正のNikkor 70-200mm f2.8と比較したいのですが、実物を持っていないのでここでは机上スペックの比較を行います。

 

基本仕様

 

TAMRON
70-200mm F/2.8 Di VC USD G2
Nikon
Nikkor 70-200mm f2.8E FL ED VR
レンズ構成 17群23枚 18群22枚
最短撮影距離 0.95m 1.1m
フィルター径 φ77mm φ77mm
長さ 191.3mm 202.5mm
質量 1,485g 1,430g
絞り羽根 9枚(円形絞り) 9枚(円形絞り)
最小絞り F/22 F/22
手ブレ補正効果 5段 4段
希望小売価格 175,000 332,500

 

各項目ほぼ同じ仕様となっています。

TAMRONの方がいい点は「最短撮影距離」です。「被写体までどのくらい近づけるのか」を示すこの項目ですが、nikon純正よりも10cm近いです。マクロ撮影がちょっとだけ得意という感じでしょうか。

 

このように、ほとんど同じ仕様ですが値段はTAMRONの方が断然安いです。AF性能とか画質とか、この仕様表からは分からない部分はあると思いますが、それでも大きな価格差はお得感満載。

 

解像度(MTF)

 

比較を行う前に、MTFってなに?という方もいると思うので、簡単に説明しておきます。

 

MTF(Modulation Transfer Function)は一言で言うとレンズの解像度を示す指標です。評価の方法は単純で、上の画像のように細かい線の引かれたチャートを撮影し、どこまで細かい線が見えるのかと言うもの。

例えば上の画像のように、線の目が粗ければ明暗がはっきりと分かりますが、線が細かくなっていくと明暗が分からなくなっていきます。この明暗を「コントラスト値」として表現します。つまり、コントラスト値が高いほど細かい線が見えて解像度が良いということになります。これがグラフの縦軸になります。

被写体を完全再現する超理想的なレンズがあったとしたら、コントラスト値は画像全域で1となります。

 

グラフの横軸は画面の中心からの距離です。画質にこだわりのある方はご存知の通り、通常は画像中心が最も解像度がよく、画像の隅に行くと画像がボケてきます。グラフの横軸方向の値の落ち込み方を見る事で、画像周辺部での解像度の劣化がどれほどなのかを読み取る事ができます。

 

前置きが長くなりましたが、比較を行います。

Nikon

TAMRON

まずはワイド端

画像中心における解像度は両者とも差がありません。

しかし、中心から遠くなっていったときのコントラストの落ち込み方はTAMRONの方が少ないです。

つまり、ワイド端ではTAMRONの方が画像全域で安定した解像度が得られると言えます。

 

Nikon

TAMRON

 

次にテレ端

こちらは割と顕著な特性の差が見られます。

まず30本/mmにおいて、nikon純正は画像中心でコントラスト値が0.98くらいですが、TAMRONは0.9となっています。テレ端の画像中心解像度はnikon純正の方が良いようです。

しかし画像中心から遠ざかって行った時、nikon純正はコントラストが落ち込んで行くのに対し、TAMRONはほぼ横ばいです。

よって、テレ端でもTAMRONの方が画像全域で安定した解像度が得られると言えます。

 

MTFは白黒の輝度変化に対する解像度評価であり、ボケの綺麗さや色収差などは評価に含まれていないので、もちろんこれで画質のすべてを語る事は出来ません。

しかし少なくとも、「TAMRONは純正に対して解像度は同等。大きく劣っている事はなく、むしろ良い条件がある」と言う事がわかります。

 

 

3. 作例

冬の北アルプスに登り、穂高連峰を撮影しました。

山の写真、特に穂高のような岩稜のあるような山の写真は、全景を画角に収めつつもギザギザとした岩の輪郭やその影までシャープに写したいものです。

このレンズの素晴らしい解像度のおかげで、荒々しい穂高の山をシャープに写すことができました。

 

山というと広角や標準域を使いがちですが、70-200mmという画角は山の頂上から別の山を撮るのに最適な画角で、山の姿を大きく切り取ることができます。

 

レンズが重い?体を鍛えましょう 笑

 

枝の一本一本、その影までシャープに写し出します。解像感のキレの良さは、風景写真の印象を大きく変えてくれます。

 

関東圏有数の夜景撮影スポット、横浜の大さん橋からみなとみらいの夜景を撮ってきました。

F8まで絞って撮影していますが、画像全域にわたってバッキバキに解像してくれてます。写真を見ているだけで気持ちよくなってきます。笑

 

 

 

4. AFの速さ

ピント迷いも少なく、素早く食いついてくれます。しかし爆速と言えるほどではないです。

純正レンズを触った事があるのですが、それと比べるとわずかにAFスピードは劣るように感じました。

しかし、これほどの速さは風景写真中心の自分にとっては十分すぎるものです。快適にAFを使う事が出来ますし、ピント位置もとても信頼出来ます。

 

5. 手ブレ防止機能の効き

5段分の手ぶれ補正と謳っているTAMRONのVCですが、その言葉に偽りはないと感じるほど強力な手ブレ補正です。

 

VCなし、テレ端だとどうしてもブレまくってしまいます。かなり大きくブレているにも関わらず、VCをONにするとまるで腕をどこかに支えているかのようにビタっと止まってくれます。

手持ち撮影が多くなる登山において、このVCの効きは非常に助かります。これは、このレンズを買って僕が最も感動したポイントです。

 

6. 安価だが妥協のない素晴らしい画質

純正よりも非常に安価である事から、品質に妥協があるのではないかとほんのちょっとだけ不安がありましたが、これは全くの間違いでした。

画像のシャープさといい、手ブレ補正といい、重さといい(笑)、このレンズは今までとは全く違う世界を見せてくれました。

 

持ち歩くには少々気合の要る大きさではありますが、それを我慢してでも持ち歩きたいと思う魅力の詰まったレンズだと感じています。

 

以前の僕と同じように純正以外のレンズに不安のある方、きっとこのレンズなら満足できるはずです!

まだまだ持ち出していないので、これから色々なシーンで活躍してもらおうと思います。

 

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