Camino de Santiago day4 Riego de Ambròs ~ Camponaraya2016年5月5日
今朝は特に寒い朝。頂上からかなり下ったけれど、Riego de Ambròsは山の中腹に位置する集落。標高もまだ高い。
昨日の酒はすっかり抜けている。スペイン滞在中、かなり飲んだ日もあるんだけど一日たりと二日酔いになったことがない。質の良いワインという事なんだろうか・・・
出発の準備をしていると、ちょうど宿で一緒だったイングランド人が出発するところだった。
イングリッシュ「俺は先に出てBARで一杯コーヒー飲んでから歩き始めるよ」
僕「いいねー。こっちはチンタラ歩いてるからまた後で会いましょー」
なんて会話をしてそれぞれ宿を出発する。Caminoでは、一度別れてももう一度その人に会う事は非常に多い。だから別れも結構気軽。まぁまた会えると思ってその後一度も会わなくて残念な思いを何度もしましたけどね・・・・
小さな集落ほど味のあるスペイン。クソ田舎の人口数十人の集落の家でも結構小奇麗だったり。
この辺は農場もないしどういう仕事の人なんだろう・・・
少し歩くとすぐに登山道に出る。
今日も晴天。クリアブルーの空。
欧州らしい登山道の景色。
今日も黄色い矢印が頼り。
朝早い時間帯は霜が残る。朝は寒くて昼は暑い寒暖差の激しいスペインの一日にも慣れてきた。
Molinasecaに到着。 非常に分かりやすい標識、立派な教会と橋があるらしい。
教会。その辺の教会より大きいけど素朴な雰囲気。
これはCamino de Santiagoをネットで調べると結構よく見る橋。案外普通の橋なんだけど、なんか立派な由来があるのだろうか・・・
橋の写真を撮って町の通りをブラブラしていると後ろから見覚えのある人物が・・・
ハビエラだ!!!
昨日の朝以降会わなかったし彼の方が歩くの早いからもう会えないかと思ったが、なんと再開できるとは!
どこに泊まってたのかと聞くと、僕が昨日泊まるのをためらった新しいアルベルゲに泊まっていたようだ。
昨日あれからどうだったとか、アルベルゲどうだったとかそんな話をして、彼は橋の写真撮ってから行くと言ってたので、自分は先に歩き始める事にした。
「俺歩くの遅いからまたすぐ会うよ」なんて言って別れた。でも、結局このあと彼と会うことは無かった・・・でもタフな彼のことだから、すんなりゴールして、今はアルゼンチンで元気にやってる事だろう。
町を出たところで驚くべきものを発見する。
Ponferradaまで6kmの標識。なんてことの無いものに見えるが・・・
日本語だああああああああ
まさかね、こんな小さな町で日本語の碑を見るとは思わなかったですよ・・・
実はこの碑の存在は知っていたんですけど、まさかこんなところにあるとは。もっとデカい街にあるんだと思ってた。
この碑は、四国のお遍路とサンティアゴ巡礼の友好の証として立てられたもの。巡礼文化としては遍路とCaminoは非常に似ていて、このような交流を持っているという。
お遍路は仏教、サンティアゴ巡礼はキリスト教。宗教は違うけどお互いの文化を広めていきましょうという寛容な心意気を感じる。
近くの教会にもこんなものが。
正直、Caminoを歩く上で自分がキリスト教徒ではない事にすこし後ろめたさみたいなものを感じていたが、これを見てそんな気持ちは一気に吹き飛んだ。
我々日本人が、外国人がお遍路やっても何も批判しないし寧ろ歓迎する気持ちを持つのと同じく、少なくともスペインの人々は自分の事を歓迎してくれるに違いない、そう思ったからだ。
思わぬところで日本を感じたMolinaseca、名残惜しくも先に進む。Ponferradaまで6km、すぐに着きそうだ。
なだらかな丘と畑、バックに雪山。こんな景色が印象的なCastilla y Leòn。
Campoという集落。Caminoには”Campo de ~”みたいな名前の集落が頻繁にある。Campoというのは「田舎」とか「平原」という意味があるらしい。僕としてはこれを見るたび「かんぽの宿」を思い浮かべてしまう・・・
Campoを抜けるといよいよPonferradaの街が見えてくる。久々の都会だ!
というわけでPonferrada到着!
Ponferradaの中心地に入るとまずPonferrada城が目に入ってくる。
このお城、なんでもあのテンプル騎士団が防衛をしていた城だとか・・・
街の高台に建っていて、全体を見渡せる場所だ。
城を眺めていると、昨晩の宿で一緒だったイングランド人が追いついてきた。彼は
「ラグビーの試合を見たいから今日はここまでだ。ホテルとってるぜ!」
と言ってた。ここで彼とはお別れ。
巡礼路は中心街からは外れたところにあるが、スーパーで買い物をしたかったので中心街の方へ。高い建物たくさん。
Ponferradaは結構都会な割にはちょっと歩くとすぐに抜けてしまった。
郊外にある教会。梅の木が印象的。
梅の木はなんだか日本を思い出す。
まただだっ広い平原になる。
途中の教会にあった絵。なんだかヘンテコな画風だがw
この辺りの雰囲気は日本の田舎似ているなーと感じた。山も見えるし、長野とかこんな感じのところあるよね。
ここまで20kmくらい歩いたか。こういうまっ平なところ歩くのも悪くないと思うけど、さすがに20km歩いてきて変化のない景色を見せられると精神的にくる。
途中、 アルベルゲの広告を見つける。このさきのCamponarayaという町の入り口にあるあらしい。ここまでで割と疲れていたので、もうそこに泊まろうと決めた。
Camponarayaに到着
さて、アルベルゲに入ろう!と思ったが・・・
なんと営業していなかった。なんてこった・・・
この町でアルベルゲを見つけられないと、さらに6km程歩くことになる。
幸い、一つアルベルゲを発見したが、なんとなく胡散臭い・・・ただのBARにしか見えないんだが・・・
でも見た目に反して、ここはとてもいいアルベルゲだった。私営なので10€と若干高かったが、部屋もシャワーもトイレも綺麗だし、電源も枕元にあってWifiも使える。
そしてなんと言っても飯が美味かったのである!
スープとマグロを頼んだが、たぶんこの旅で食べた中で一番おいしい夕食だったかもしれない。
基本、味が濃いスペインだが、ここは味付けも上品だった。
実は、今までの疲れがたまって辛い一日だったのだけど、夕食で心が満たされて非常にいい気分で寝る事ができた。
この日の歩行距離は22.8km。
今まで頑張ったので今日は少なめ。山から下ってきたばかりだが、次の山も近くに見えてきた。明日は早めに行動して、その後の登山に備えられるようにしたい。
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