「ツーリングの装備は何を持っていけばいいのか」
これは自転車ツーリング歴にかかわらず永遠のテーマだと思います。
かれこれ自転車ツーリングを初めて7年が経ちました。自分なりに試行錯誤をしながら、とりあえずは今のスタイルで落ち着いています。ツーリングを始めた頃は経験が無かったのでとにかく軽量化する事が良いと思ってましたが、その頃とはだいぶ変わりました。
今回は僕のツーリングのポリシーと装備について書きます。
これから自転車ツーリングをしてみようと思っているひと、ロードバイクでキャンプツーリングしようとしてる人の参考になればと思います。
「ツーリング中どのように過ごしているのか?」「どんなところを走るのか?」という部分はツーリングレポートを読んでいただければと思います。
Contents
1.私のツーリングスタイル
1-1. 自転車ツーリング+登山
僕のツーリングスタイルは自転車でキャンプツーリングをしつつ登山をするというものです。海から自転車で登山口まで行き、そこから足で山頂まで登るという、真に100%自力の登頂ができるというのが魅力です。
通常のツーリング装備に加えて登山装備を持つ必要がありますが、ツーリング装備と登山装備はほぼ共通なので、増える荷物といえば登山靴くらいです。
1-2. ロードバイク
ツーリングに使う自転車はロードバイクです。自転車を始めたときに初めて買ったのがロードバイクだったからというのがその理由です。「キャンプツーリング」という観点で見るとロードバイクをわざわざ選択するメリットは無いです。頑丈なクロスバイクなどを選択した方が安定性も増すし荷物の搭載量も増えるので、そちらの方がいいです。しかし、僕と同じように「ロードバイクで自転車を始めたけどキャンプツーリングもしたくなってきた」って人もたくさんいるはずです。
1-3. 軽量化よりも総合的な快適性重視
ロードバイクでツーリングをする人の中には極限まで荷物を減らしたULスタイルの人が多いです。それはそれで良い方向性で、ロードバイクの軽快さを生かす良いスタイルだと思います。
しかし、僕はあまり軽さにはこだわらないようにしています。
キャンプツーリングにおいて最低限必要なものはテントと服くらいです。ULスタイルでは、この他の道具を切り捨てていくことになります。例えばガス缶バーナー、コッヘル、紙の地図、ランタンなどなど。登山道具など絶対に乗せられません。
しかし、これらを捨てることは自転車に乗ってるとき以外の楽しみや快適さが減る事にもなります。僕はツーリングでは自転車に乗るだけではなくキャンプも楽しみたいし山にも登りたい、夜は自炊をしたいなどなど、色んな事をして過ごしたいと考えています。軽さを求めるとこれらの事はできなくなるので、ロードバイクに搭載できる範囲で沢山荷物を運べるようにしています。
2.ツーリング装備
2-1. 自転車
GIANT DEFY3 2010
・シフター、ブレーキキャリパー、ディレイラー 5700系 105
・クランク,チェーンリング:6700系 ULTEGRA 34-50T
・スプロケ:6700系 ULTEGRA 12-27T
・ホイール:mavic Aksium race
・タイヤ:Vittoria Randonneur 25C
・ペダル:Dixna SPDペダル 片面フラット
このフレームは僕が自転車を始めた時から乗ってるもので、かれこれ8年目になります。現在のGIANTのDEFYシリーズのラインナップではDEFY4が最安のモデルですが、当時はこのDEFY3が最安でした。価格は7万くらいだった。
コンポーネントはグレードの高いものがいい
デフォルトではコンポはShimano 2300でしたが、3年半くらい前にアルテグラと105にコンポを総取り換えしました。レースじゃないんだから105とかアルテグラは要らないだろとよく言われますが、それは違うと僕は思います。
高いグレードのコンポは故障率が少なく、メンテナンスも容易です。対して低いグレードのコンポは故障率も高いしその割にメンテナンス性は良くないです。ツーリング中は繊細な作業はできませんから、ある程度モノがしっかりしてないといざトラブルに見舞われたときに対処しにくいです。そういった事を考えると、ツーリング車には出来るだけいいコンポを載せておくべきだと思います。さすがにデュラエースで固めるのはやりすぎだと思いますが・・・
ギア比は超軽く
最近は変わってきたかもしれませんがロードバイクといえば、フロント50-34T, リア12-25Tが標準でした。普段のランであればこのギア比で十分です。しかしツーリング装備だと、僕のような貧脚には斜度10%を登るのはキツいです。なので、リアのスプロケは12-27Tを使用する事にしています。これで何とか斜度10%を安定して登れる感じです。
どのくらいのギア比できつく感じるかは人それぞれですが、ツーリング装備では荷物が重く、ダンシングもうまくできなくなるので登りには普段より軽いギアが必要になってきます。
サイドバッグ
自転車のキャリアについてるバッグです。 dauter rackpack uniを使っています。38Lの容量があります。これにプラスして、キャリアの上に38Lのバックパック(dauter Futura Pro 38)を載せています。キャンプツーリングするには容量的に十分だし、ロードバイクにこれ以上積載するのはキツイのでこのくらいがちょうどいいと思います。
タイヤ
Vittria RANDONNEUR
この手の頑丈なタイヤにしては、25Cからラインナップがあってロードバイクでも使える。パンク知らずでとても信頼できます。雨の中でも結構グリップしてくれるように思います。
サイクルコンピュータ
結構いいサイコンです。ヤフオクで半額以下で手に入れたもの。速度はもちろん、心拍数、標高、ケイデンス、斜度も表示できます。ツーリングのときはハートレートセンサーが邪魔なこともあって、心拍数は見ません。標高と斜度が表示できるのが非常に大きいです。自分の中で「斜度○%だったら○km/hで進む」みたいな基準を作って、それより早いか遅いかでその日の調子の良し悪しを判断します。その日の獲得標高もチェックできます。
フロントバッグ
mont-bellのフロントバッグ。かなり良い作りなのに3000円ちょっと。容量は5L弱。
財布とかカメラとか、すぐに取り出したいものをここに入れておきます。
付属の取り付けベルトだとグラグラして安定しないので、取り外し可能な太いタイラップで固定しています。
このフロントバッグ、超オススメです。
ライト
ど定番のgentos 閃 325を二つ。一本で150ルーメンの火力がある。フロントバッグがあるとハンドルに取り付けられないのでtopeakのバーエクステンダーを使って取り付けています。
本当に真っ暗なときはヘルメットにヘッドライトをつけます。gentos HW-777H 明るさ200ルーメン。
明るさ調節が可能なので、自転車に乗るときだけでなく、夜に作業するときにも使います。
トリプルボトルケージ
Bikeguy どこでもボトルケージホルダーを使ってダウンチューブにボトルケージを拡張。付属のベルクロだとうまく固定できなかったのでタイラップで固定しています。ここにはツール缶を入れておきます。
シフトケーブルとはギリギリ干渉しません。
2-2. キャンプ道具
ごく普通のキャンプツーリングに必要なものを持っていきます。ただ、今回は自転車ツーリングの途中で登山もするため、その点の工夫もしました。
テント
Marmot Pulser 2P
これは結構レアアイテムです!多分日本にあまり入ってきてないテント。二人用。テント本体とフライシートとポールで1500g、かなりの軽量山岳テントです。設営のやりかたにちょっとクセがありましたが、すぐに慣れました。
軽い割にパッキングサイズがデカいですが、そんなに問題になるほどでもありません。
テントはツーリング装備の中で最も重量の大きいものなので、こればかりは軽量化したいです。
エアマット
mont-bell U.L.コンフォートシステムパッド 150
スポンジの入ったエアマットです。空気だけのものよりも寝心地はいいと思います。
収納用のスタッフバッグは衣類を詰めて枕にします。
寝袋
夏のツーリングでは寝袋は持っていきません。夜暑くてほとんど使わないからです。ただし、北海道とか山の上のキャンプ場は真夏でもとても寒くなります。そのときのために、寝袋型のエマージェンシーシートを持っていきます。
バーナー
Bulin BL100-T4-A
Bulinとかいう怪しい中華メーカーの怪しい分離式シングルバーナー。中華だからか謎の高火力が出る。出力3500W。謎の安さで3000円だった。
中華製品はとにかく怪しいですが、今のところこのバーナーはとてもいい感じです。
シングルバーナーは一体型と分離型がありますが、どこでも安定するという点で分離型が好みです。
2-3. 衣類
衣服は3日分
毎日洗濯できれば最悪2着でいいですが、コインランドリーはその日必ず巡り合えるとも限らないものなので、3日分くらいの衣服があると安心です。服は基本速乾性のもので固めます。テントの中で干しても乾きますし、洗濯機から出してそのまま着たりもできます。
トレイルランニングシューズ
SPDシューズは履かず、この靴で走りました。軽くて通気性もよく、クッション性が普通の靴とは段違いでいい。雨に濡れてもすぐに乾いてくれました。
登山での使い心地もかなりよかったです。登山靴よりも、かなりソールが柔らかいですが、そんなに違和感ありませんでした。岩場でもとてもよくグリップしました。
この靴にはGORE-TEXのモデルがあります。当初僕はGORE-TEXのトレランシューズを買おうと思ってたのですが、登山用品店で色々聞いてみたところ、
「GORE-TEXモデルは蒸れるし重いし、濡れるときは普通に濡れる。防寒のためという要素の方が大きい。快適性を求めるなら普通の通気性のいいシューズの方がいい」
とのことで、普通のモデルを買いました。確かに濡れても快適でしたし、すぐに乾きました。
一つ気になったことと言えば、ソールの減りが早いことでした。本来、山を走るレースのための靴ですからソールが柔らかく、自転車のペダルと擦れまくってすり減ってしまいました。
もう少しソールの固いものにすれば、ちょうどいい感じだと思います。
ウルトラライトダウン
北海道のツーリングや山の上では真夏でもやたらと冷える日があります。そんなときのためにユニクロのウルトラライトダウンを持って行っておきます。
雨具
前までは「どうせ濡れるんだから雨具なんてなくてもいいじゃん」派でしたが、最近はちゃんと着るようにしています。
雨具は上下分離式のものを用意します。僕は上はmammut Helios Jacket, 下はmont-bell フィールドレインパンツです。
2-4. カメラ
前までは一眼レフをもっていっていましたが、昨年からコンデジ(Canon PowerShot G7X mark2)にしました。
ひと昔前の一眼といい勝負ができるくらい高い性能を持っています。今までは一眼レフを持って行っていましたが、コンデジの性能がとても上がった現在、一眼レフを持っていくメリットが少なくなり移行しました。
バッテリーは4日くらいは平気で持ちます。
2-5. その他小物
モバイルバッテリー
キャンプツーリングをするにあたって気になるのがスマートフォンの電源事情です。
・Anker 13000mAh
・Cheero 10000mAh
上記2つを持っていきました。合計容量は23000mAh。
・電池のヘタってないiPhone6
・1日合計1.5Hほどのネットサーフィン、情報収集
・常時電源ON
こんな条件で1週間くらいは充電継ぎ足し無しでやっていけそうでした。実際は途中でビジネスホテルに泊まって継ぎ足ししたので13000mAhのバッテリーは使わないで済むくらいでした。
ツーリングマップル
バイクの人だけでなく自転車ツーリングの人もよく使うツーリングマップル。安宿やキャンプ場、路面状況など、2輪ツーリングの視点から有益な情報が満載です。オススメルートが載っていて、あてが無いときはとりあえずそこに行ってみる という使い方ができます。
今回のキャンプ場はすべてこれを見て決めていました。もはやツーリングの必需品。
電解質タブレット
TopSpeed Ultra Mineral Tablet
真夏のツーリングはどんな暑い日でも一日中走らなければいけないので、熱中症対策は大切。いつも行く登山用品店でこれを教えてもらいました。水500mlあたり2粒入れます。タブレットなので扱いやすいです。20粒で1100円なので、ボトル一本で110円のコストになります。OS-1より低コストで効果も高いとのこと。味はうまいとは言えませんが、決して不味くはなかったです。暑くなってきたらこれを必ず飲むようにしていました。
●その他持ち物
・コッヘル、その他食器
・ガス缶
・食材
・洗剤、スポンジ
・登山用のシャツとズボン
・LEDランタン(gentos EX-2346FA)
・ポケットタオル(SEA TO SUMMIT ポケットタオル)
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