今回はいつもの登山仲間と一緒に武尊山に登ってきました。
「武尊山」って読めますか?「ぶそん」ではありません。武尊と書いて「ほたか」と読みます。
武尊山は群馬県にある標高2158mの成層火山です。
普通の山は雪山になるとアプローチが長かったりして登りづらくなるもんですが、武尊山は珍しく冬になるとアプローチが楽になる山。
川場スキー場のリフトを利用できて標高1800mくらいまで楽々登り、初っ端から稜線歩きを堪能できる。
しかしここは谷川連峰も近くにある豪雪地帯。前日に雪が降ろうもんならラッセル祭りに違いない。
前日に雪が降らず、トレースがついてるなら楽しい雪山ハイクです。
今回のルート
今回は最も楽な川場スキー場からのピストンルートをとる。
スキー場の最高地点であるクリスタルコースのてっぺんまでリフトで移動。そこから稜線を登る。
武尊山山頂までは距離も標高差もないが、少々アップダウンがあるので累積標高は思った以上にある。
剣ヶ峰のとがったピーク以外はなだらかなアップダウンで、トレースさえあれば非常に歩きやすい。
剣ヶ峰の下りは少し急で岩も露出しているので慎重に下る必要がある。気を張る時間はとても短いので、ゆっくり下れば問題なかった。
登りは下るときよりも簡単で、特に気を張ることもなかったです。
それ以外は特に気にする個所はありません。
レポート
この日は日曜日。高速道路はスキーやボードを載せた車でいっぱい。
おかげで渋滞にはまり、予定よりも遅い時間に川場スキー場に到着した。
スキー場はすごい人の数で、若い人はみんなスノボーを持っていた。
同じくらいの年代で、こんな雪山装備担いでリフトの列にならんでる人は僕ら以外いなかった。
みんな空身で滑っている中、50Lのどデカイザックに登山ギアと一眼レフをぶら下げてると滅茶苦茶浮く。
「お前らと違って遊びに来たんじゃないからな!」
と心の中で叫んで耐える。いや、遊びに来たんですけどね!笑
リフトの終点に到着した。本日は晴天。非常にいい眺めだ。
登山ルートはスキーの区画からは外れることになるので、Danger!!と書かれた区域に入ることになる。
この背徳感がたまならい・・・笑
スキー客から好奇の目で見られながら登頂開始。
まずはリフトの終点からすぐそばに見えるピークを登る。
先客は多いようでトレースはしっかりついており、踏み抜くこともない。
若干急な登りもしっかりとステップが切られていて階段のように登っていける。
道を作った先人たちには感謝の気持ちしかない。
最初の登りを登り切ると平坦で開けた場所にでる。
表から見えていた岩肌の荒々しい印象とは打って変わって穏やかな景色。
お隣の谷川連峰。明らかに雪の量が多い。流石は日本有数の豪雪地帯だ。
徐々に斜度が増していき、剣ヶ峰の直下の登りに入る。
剣ヶ峰のてっ辺は痩せ尾根になっていてほんのちょっとだけ高度感を感じる。
といっても、人2人分くらいの幅はあるので危険は感じないです。暴風が吹いたらヤバそうだけど・・・
今日目指す武尊山の山頂も見えてきました。これからこの稜線を歩くんだ!って思うとテンション上がりますねー!!!
さて、ここからの下りが今日のポイントです。
写真は下ったところから撮影したもの。
注意すべきところは最初の下りはじめで、急斜面に岩が露出してたりします。
岩にアイゼン引っ掛けて下る感じになるので、バランスを崩さないよう注意が必要です。
まぁでも、気をつけなきゃいけないのは上の岩が見えてるところだけなので、大したことないです。
高度感もあんまりないので、そんなに大変じゃないです。
ここ最近の登山、毎回一緒に登ってるtakaに写真を撮られながら下る。笑
雪庇もちょっと発達してます。
雪山登山では雪庇は恐れるべき存在だけど、眺めるのはとてもステキだよね。
厳冬期は木はスノーモンスターになるといわれるけど、こいつはなんか変なオブジェになってた。
スノーモンスター見習い(ちょっとアンダー気味に撮ってみる)
途中、雪面に亀裂が!どうやら雪庇が崩れかけているようだ。
これ、非常に恐ろしい事が、崩れかけてる部分にトレースがあったんですよね・・・
つまりつい最近までこの上をみんな歩いてたわけで・・・と考えるとぞっとする。
まぁ、鋭い雪庇でもなかったみたいなんで、急に崩れるってことはないんでしょうけど、今の状態では崩れるのも時間の問題でしょうね。
振り返ると剣ヶ峰!いやーカッコいいですねー
なんか険しい山越えてきたような雰囲気で高揚感ありますね!
武尊山山頂に到着!
あっという間につくかと思ったら思ったより長かったです。
山頂に着いたらほんの少しだけ吹雪いてきた。リフトの時間もあるので記念撮影だけしてさっさと下山です。
行きに確認した亀裂、帰りに見たらさっきより明らかに大きくなっていて、もう今にも崩れそうでした。
稜線も雲に覆われて、剣ヶ峰を登る頃にはこんな感じに。
でも正直、こんな雪の中を歩くのが本当の厳冬期の登山の景色だなと思うので、これはこれで良いもんです。
リフトの駅まで戻ったあとは、近くの斜面でシリセードをして遊ぶ。
完全に小学生 笑
まぁ、こんないい歳になっても雪山にくるとみんなはしゃぐんです。それくらい雪山登山って楽しいってこと。時には厳しい事もあるけど。
帰りは沼田の町にあるイタリアン(?)レストランで腹を満たす。
このエリアの山に来たときは定番になりつつあるこのお店。
右の中ジョッキはビールではなくバナナジュース笑
とても面白いお店なのでみなさん是非足を運んでください。
カルボナーラ レギュラーサイズがおすすめです。
まとめ
最後の方お天気が崩れたりしましたが、概ね天気恵まれて非常に良い登山でした。
トレースはあったものの、雪に足をとられることも多かったので、ワカンつけていればもう少し楽だったかなと思いました。
ワカンつけるとなるとタイミングが難しいところですが、剣ヶ峰から先は緩い登り下りしかないので、剣ヶ峰を降り切ったところでワカン装着が良いかと思います。
今にも崩れそうな雪庇があったり、スノーモンスター見習いがいたり、ちょびっとだけ吹雪かれたりして、「雪山」を楽しめた良い登山でした。
次はもうちょい緊張感ある山を楽しみたいです。
コメントを投稿する