乾徳山2014年12月11日

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乾徳山

12月7日 日曜日に乾徳山に登ってきました。

「今年もう一回だけ山に登っておかねば!」と思って2日後には山に・・・
乾徳山は都内から日帰りでいける山として有名ですが、僕の自宅から登山口までは電車+バスで最低5時間はかかりますのでそうそう気軽に行ける場所でもないんですけど、登りたい衝動を抑えられなかったんですねw

これまたなんで乾徳山なのかというと、この山は僕の「必ず登ってみたい山リスト」の上位かつ一番行きやすい山だったから。
乾徳山といえばなんといっても山頂直下の10mの岩壁の鎖場。そのほかも後半は岩場が続くと聞いていたので、ここをスムーズに登れるか という実力試しをしたいという 目的もありました。

僕の一年の登山のしめくくりにはもってこいの場所です。

●今回のコースタイム
乾徳山登山口バス停10:00→国師ヶ原11:30→月見岩11:55→乾徳山頂(昼休み)12:55
→月見岩14:20→(道満尾根ルート)→乾徳山登山口バス停15:45

朝6時 八王子のネットカフェで起床。外気温-2℃。思えばこの時が一番寒かったw

登山口へは、事前の調べから一番早く行けるらしい塩山駅からのバスで行こうと思っていた。
余裕を持って塩山駅に到着しバス停へ。西沢渓谷行きのバスに乗るのだが、時刻表を見ると・・・

「西沢渓谷行きのバスは11月で終了しました。」 

は?????
うわああああああまじかよおおおおそんなのインターネッツには載ってなかったぞおおおおお

勢いだけで家を飛び出すとこういうことがあるからいけません。軽い絶望感を味わった。

しかし、登山口へのバスはもうひとつあるのだ。二駅となりの山梨市駅からの市営バス。こちらは塩山駅発のバスよりは遅い出発なので急いで電車に乗れば間に合う!

ということで、予定より出発時刻は遅くなりましたが、無事山梨市駅からのバスに乗って登山口最寄りのバス停に到着!

皇太子殿下も乾徳山に登ったとか。

同じバスで到着した登山客は二人(ここで分かれて以来登山道で会わなかったから乾徳山に登ったかは不明)とマイカーで来た中年の夫婦二人がいました。

バス停から本当の登山口までは徳和集落を抜けて林道を登る。ここまでの道も結構斜度があるんだなー。

程なくして登山口に到着!結構立派な看板ですね。
登山口をスルーして進むと徳和渓谷に続いています。

始めは森の中を進んで行く。傾斜がまずまずキツいところもあるが、比較的楽な道のり。
それにしても良い天気。紅葉も終わってすっかり冬の光景。

最初の水場。銀晶水

 

がっつり凍ってる!

まぁここは水が流れてたとしてもチョロチョロだろうし、先に水はあるからそこで補給するとしよう。

こんなぶっとい氷柱ができるくらいの気温ではありますが、今のところ雪はありません。

しばらくするとゴロゴロと岩が転がっている地帯に入る。御覧と通り道しるべがはっきりしているので進みやすい。大きな岩を超える個所もない。

二つ目の水場、綿晶水に到着。
ここはしっかり水が流れている。山頂で沸かすお湯用に水を汲む。
流れ出した水が凍ってスケートリンクになってる!
雪も出てきました。

傾斜も緩くなってきた。国師ヶ原は近い!

さっきまでの森の世界から突然開けた平坦に出ます。

 国師ヶ原に到着です。いきなり平坦になって空も見えてきたので一休みしたくなりますが、すこし先の月見岩まで頑張ります。

薄くつもった雪の上を歩く。

月見岩までは再び登ります。金色の草原の中を歩いて標高を稼いで行きます。

ここで後ろを振り返ると・・・

富士山だー!!!しかもくっきり見えるぞ!山からこんなに綺麗に見えるのは初めてかもしれない。

何気なく振り返ったときにこんなに綺麗な富士山が見えた時のうれしさといったら。疲れも吹き飛びます。

月見岩に到着。ここで富士山を見ながら一息つくことにします。

パンを食べるも喉を通らない。しかしここまで朝食のおにぎり一個と行動中に食べた羊羹二つしかエネルギー補給をしていない。パンを無理矢理水で流し込む。
いつも行動食にゼリーを持ってくるのですが、今回に限って持ってきていなかった。やっぱりこういうときの為にゼリー系の行動食は必須ですね。

月見岩は標高1740m、かなり登ってきました。と同時に気温も下がってきた。

この日は
・phenixの厚手インナー
・mont-bell 夏用のtシャツ
・mammut HELIOS Jacket
という服装。下はユニクロのヒートテックに春秋用のトレッキングパンツ。

最初ジャケットの下にダウン着てたけど暑くて脱いだ。高機能インナーの力は絶大で、氷点下でも行動中は冷える事は無かった。
止まってるときはさすがに寒いけど・・・

月見岩前の分岐を左にまがり、乾徳山山頂を目指す。
ここからは開けた草原地帯とお別れして岩場の急な登りが出てきます。

ここから先の雪の量は誤算だった。思った以上に多い。幸いまだ柔らかいので登りでは特に弊害にはならなそう。他の登山客の足跡もしっかりあるので迷うことも無い。(鹿の足跡も沢山あるよ)

 

景色が開ければそこにはいつも富士山。本当に眺望の良い山です。

髭剃岩に到着。これは一つの岩が割れたのか?中に入ってみようと思ったけど、かなり狭いので無理でしたw

さて、いよいよそれらしい道になってきました。一つ目の鎖場 カミナリ岩

ここの鎖場は上下に2段になっていて、1段目はそんなに急じゃないので鎖無くたって登れます。
2段目は左と右に鎖があって、左はほぼ垂直な壁を登ります。右の方が簡単。
当然右の鎖を選ぶところが、この時の僕は何を考えていたのか左の鎖から登り始めていました。若干怖さもあったけどしっかり足場を確保していけば大丈夫でしたね。

鎖場を登ったところから。高い高い。さっきまでいた月見岩のあたりも見えます。

ここが少し過ぎると平坦になる。崖っ縁から奥秩父の山を見渡す。

ここまで来ればもうすぐ山頂。ついにラスボスのお出ましだ・・・・

壁が現れた!!!
これが噂の杖捨て岩・・・看板には鳳岩って書いてありました。

実物で見ると迫力があります。
どうやって登るかと観察すると、結構良い感じに割れ目があったりして、足を掛けるところは結構ありそうです。そんなに大変じゃないかも。

いざ挑戦。
とりあえず棚になっているところまで登ります。

途中の棚から一枚。登ってみると大したことないなーと思ったけど、こうしてみると結構高さがあります。気は抜けない。

これ登ってみた感想ですけど、足をつく場所にこまるところでもないし、見た目ほど難所ではないかなーと。これよりも、一個前の垂直の鎖場の方がよっぽど大変でした。

ということで、山頂(標高:2031m)に到着ー!

山頂は狭い岩場ですが、この季節ということもあって山頂に着いてから15分くらいは独り占め状態でした。後から登山口付近で追い抜かした中年夫婦も登ってきました。

最近買った怪しい中華バーナー(3000円w激安w)で湯を沸かす。分離式はバランス良くて良いです。コイツはちょっと重いんだけど・・・中華だからか火力も強いw

最近のブームは山頂で紅茶を飲むこと。事前に調べた天気予報ではこの日の山頂の気温は-10℃ 、そんな中で暖かい紅茶を飲めるのは格別である。

山頂からの景色は大変すばらしい。360°の眺望。
今まで登ってきた三ツ峠や雲取山、丹沢の山々などが見えて、ちょっと感激でした。

苦労して山頂についた時の達成感は本当に心が満たされます。その上にこんな綺麗な景色まであったらもう感動しかないのです。この気持ちを何度でも味わいたくて、これからも山に登ることになるんでしょうなぁ。

帰りは月見岩まで戻り、国師ヶ原に戻らず直進して道満尾根ルートで下りました。
ただこのコースあまり良くなかった。途中から落ち葉の川見たいになってて足首まで埋まるし、道が分かりづらいところがあるし、景色も良くないし・・・

そのまま国師ヶ原の方にピストンして帰ったほうが良かったかも。

15:45 乾徳山登山口バス停に到着。

バスが出た10分後だった・・・・・・

次のバスは16:50。1時間以上あるじゃん・・・
この何も無い集落の中で1時間以上なにをして過ごせと・・・・

と気持ちが萎えている中一人のおじさんが話しかけてきた。

「甲府まで車で行くんですけど乗っていきませんか?」

きたあああああああ!なんとありがたい助けだ!!!

そのおじさんは徳和の集落で生まれ、今は甲府にいるらしい。所有している建物の掃除に来ていてちょうど帰るところだとのこと。
お言葉に甘えて山梨市駅まで送って頂いた。本当にありがとうございました。

予想外のお恵みのお陰で先に出たバスよりも早く駅に着き、早めの電車に乗って帰路につくことができた。

始めは森の中からスタートし、気がつけば開けた草原になり、山頂付近では険しい岩壁が聳える。変化に富んでとても飽きない楽しい山行でした。
体力も温存できて、岩登りもスムーズにいけた気がするし、この一年で少しずつ技術も身についた気がする。

なにより月見岩や山頂から見えた景色が本当に素晴らしかった。これほど山に登って良かったと思える瞬間はそうはないくらいに。

来年は忙しくなるけど暇を見つけて2泊くらいの縦走に出かけてみたいなーと思っている。

また来よう、乾徳山。

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