ドイツに到着して2日目の朝、いよいよ今日から登山に向けて行動を開始する。
といっても今日は準備と移動の日。まだ山には登りません。
まずはミュンヘンの街で必要なアイテムを揃えます。
僕が現地で用意する必要があったものはSIMカードと登山地図。
今はフリーwifiがどこでも使える時代なので普通の旅行ならSIMカードは必須ではないんですけど、登山は情報収集が命でフリーwifiの無さそうな田舎でネットを使うことが必要不可欠だったのでSIMカードは必須でした。

すっげー人集まってました
再びマリエン広場へ。

これはアウクスブルクのT-mobileです。ミュンヘンのは写真撮り忘れました・・・
まずはSIMカードを買いに、マリエン広場のT-mobileショップへ。
ドイツとオーストリアで目についた携帯会社はT-mobileとvodafoneでした。vodafoneとか懐かしいですね 笑 今やソフトバンクになって定着してるけど。
マリエン広場のT-mobileは流石に観光地に位置しているだけあって、店員はみんな英語できるし、客も観光客ばかりだった。
受付に向かうとブザーを渡される。
「順番になったら鳴るからねー」
と説明され、ひたすら待つ。暇すぎてHUAWEIのVRのデモで遊んでた。
なぜか30分くらい待たされ、流石に忘れられてるんじゃないかと思って、まだ?と催促に行くと
「うーん・・・・・あぁ、もうちょっとだよ!」
いや、絶対忘れてたでしょ 笑
自分より後に入ってきた客どんどん順番回ってきてたじゃん!!!
そんなトラブルもあったが、なんとかSIMカードゲット。
容量2G 回線は4G/LTE対応で25ユーロくらいだったかな。
海外でネット使うときは日本でポケットwifiレンタルして行く人が多いと思いますが、ヨーロッパ数カ国行くなら現地でSIMカード買った方が格段に安く速い回線使えます。
LTE入ってサックサクにネットできました。

Spothaus Schuster
次は登山用品店へ。
ここは地上6階・地下1階の建物で、全てが登山用品売り場。イメージで言えば、神保町のさかいやスポーツ全館が丸ごと1つの建物に収まった感じでしょうか。
とにかくかなり大きなお店です。登山に関するものはなんでも揃います。ミュンヘンで登山の準備をする人はここにいけば間違いありません。店内の様子はgoogle mapの写真で見ることができます。

ドイツでは地上階はground floorの文化なんですね
6階が地図売り場。ドイツ語で「地図」は”Karten”。お医者さんが書く「カルテ」と同じですね。
登山協会のカウンターもあるので情報収集もできると思います。
さぁ、とりあえず必要なものを揃えたのでいよいよオーストリアへ向かう。
さらばミュンヘン。
ミュンヘン中央駅に戻ってきた。
ドイツの電車移動はDB(Deutsche Bahn)の運行する路線を使うことになる。
実はこの時、「オーストリア行くのにDBでいいのか?」と無性に不安になってきた。”Deutsche”って言ってるくらいだから実はDBは国内移動限定で、オーストリア行くにはまた別の路線必要なんじゃないの?と思って観光案内所に駆け込んでDBの電車で大丈夫か確認した。
観光案内所では上品なおばさんスタッフが対応してくれて、
「ここにはDBの電車しかないのよ。オーストリア行くにもDBでOKよ!」
と教えてくれた。
券売機で切符を購入。
普通に考えて切符にDBって書いてあるんだからOKだよね。なんか不安になってしまった・・・
ちなみに券売機ではチケットと一緒に乗り換え案内の書かれた紙も一緒に出力することができます。
何番線に乗ればいいのか、どの電車に乗ればいいのかまで詳しく書いてあります。便利なのでドイツで電車乗る方はぜひ使ってみてください。

インスブルック行きに乗る
この大きい車両に乗ります。なんとレストラン車両つき!自転車をそのまま載せられるスペースもありました。
中はこんな感じ。かなりゆったりですね。
座席のシステムがちょっと曲者で、どの座席に座るか注意が必要になります。
実は座席基本的には指定席予約制で、自由席券を買った人は予約されていない座席に座る必要があります。
座席の上に“RESERVIERUNG”と書かれたホルダーがあり、ここに紙が入っている席は「予約済」ということになります。
例えば上の写真ではMunchen OstからJenbachまで座席が予約してあるよということになります。
この紙、いつ入れてるの?と疑問に思ったんですが、これが厄介なところで
直前に予約された席はこの紙が反映されていないため、自由席だと思って座ってみたら実は予約されてた!なんてことが起きます。
屈強なドイツ人にいつ「ここ俺の席だ」と言われるか、怯えながら電車の旅に出ます・・・
電車から見えるのはドイツの田舎の景色。まさに「世界の車窓から」の気分!
Wörgl(ウォルグル)の駅で乗り換えます。
実はここはもうオーストリアだった!いつ国境跨いだのかわからない・・・
ひたすら牧場が続いて景色を見るのにも飽きてきたので地図を見ながらルートの予習をします。
ちなみにこのmezzo mixというのはコーラとファンタオレンジを混ぜたみたいな飲み物で謎の中毒性あります。こういうコーラとファンタをミックスしたやつをSpeziっていうみたいです。
日本に帰ってから自分で作ろうとしてみたんだけどなかなか上手くできなかったんだよなー
そんなこんなしてるうちに、目的地が近づいてきた。明日から登る山が電車の中から見えた。
ノコギリみたいな急峻な岩山。かっこいい・・・日本ではまず目にすることのないような山の姿。この時の胸の高鳴りが今でも忘れられない。
この後、St. Johann in Tirolという駅まで電車で行き、そこからバスに乗り換えてEllmauという小さな集落まで移動しました。
Ellmauから見るKaisergebirge
写真で見るのとは段違いの迫力。平地にいきなり穂高連峰が生えてるみたいな感じ。本当に不思議な感覚だ。
宿に入るにはまだ時間があったので周囲を散歩して見ることにする。
実はこのEllmauには、僕が1年前に巡礼旅をしたスペインのSantiago de Compostelaに続く巡礼路が通っている。スペインではCamino de Santiagoと呼ばれているけど、ここではJakobswegという。
スペインから遠く離れたオーストリアだけど、この道が自分が歩いたCaminoに続いているんだ・・・
そう考えると感慨深く、一人で思いに耽ってしまった。
Caminoといったら数100km歩いてこそと思うけど、今回はそれが目的ではないので散歩程度のプチcaminoを楽しむことにしました。
いい時間になったので宿に向かうことにする。
この日は当日の朝にネットでゲストハウスのドミトリーに宿泊予約を入れていた。
宿に向かう。ドアが開かない。チャイムを押す。誰も反応しない・・・・・・
「え、まじで・・・・」
まさかの予約した宿が営業してないパターン!こんなのありかよ・・・
一応ドアに張り紙がしてあって、「ご用件の方はここに電話してね(電話番号)」ってなってたんだけど
海外から来てるのに電話なんかできるわけないだろー!笑
1時間くらい待機して見たけど状況は何も変わらない。ここは腹をくくってその辺の宿に飛び込みで泊めてもらうしかない。
なんとなく安そうでなるべく大きい宿を探した。大きい宿なら少しは空室があると考えたからです。
少し歩いたところに一泊€35くらいで泊まれそうなところを発見した。ここに賭けてみるしかない。
結果宿を確保!いやー、一瞬「野宿」の2文字が頭をよぎったけど何とかなってよかった・・・
こんなアジア人の来ない場所に突然今日泊めてくれっていう日本人が来るもんだから、宿のカウンターの人はすごい不思議そうな顔をしてた 笑
もうこの日はこの一件で精神的に疲れてしまって、ろくに夕食も食べずに寝てしまいました。
明日から山に取り付く予定なのだけど、雨の予報。
果たして無事に登山できるのか。
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