大学のサークルの後輩に誘われ、日光白根山に登ってきました。日光白根山は2578m、関東最高峰の山です。
2日前の夜に東京横浜往復の後深夜バスで大阪に行き、その次の日の夜に東京へ帰り車で群馬に移動、車中泊の後に日光白根山に登るという超ハードスケジュールというか、意味のわからない日程で臨んだ山行でした。
雪山はバリバリの初心者なので不安とワクワク感たっぷりで出発です。
まずは丸沼高原スキー場へ。スキーやスノボの経験皆無の自分にとってはシーズン中のスキー場に来るのは初めて。しかし今回はスキーをしにきた訳ではない!
スキー場の脇にある湧水で水を補給。
綺麗な氷玉である |
水場には氷。ここ数日あったかくなってきたけど、流石にお山は寒いですね。
往復1400円 |
受付で登山計画書を提出しチケットを購入。 スキー客に混じってロープウエイにのります。登山客もちらほら。山麓駅(1400m)から山頂駅(2000m)まで一気にワープ!
ロープウェイはカチカチ山ロープウェイ以来かな。
今日お目当ての白根山が見えてきた。ゴツい!三つのピークが漢字の「山」を連想させますね。
標高2000m地点に到着。ここまで車+ロープウェイできたのであっという間でした。
この、ロープウェイ山頂駅を利用する登山ルートは標高差もあまりないためとっても登りやすく、関東圏ではお手軽 百名山のひとつであると思います。
夏山では楽なルートだし、標高差も無くコースタイムも短いし今日もなんとかなるだろう この時はそう思っていました・・・
スタート地点となる二荒山神社の鳥居。他の登山者に続いて出発です!
始めは樹林帯の中を歩いていきます。なだらかなアップダウンが続く。
すこし進むと登りに入っていく。アイゼンをつける人がちらほら。
それにしても、とても素晴らしい天気です。気温も思ったより寒くなくて、むしろちょっと暑いくらい。天候のコンディションは完璧です。
看板も御覧の通り。4月中旬とはいえ2000mを超える山の中、かなりの積雪があります。 日の当らないところは6月まで雪が残ってるんじゃないかな。
トラバース区間に入る。ここでアイゼン装着!
実はこの手前でズルっと少し滑ってしまいました。もっと早くアイゼンつけておくべきだったと反省。
このトラバース区間を過ぎると本格的な登りが始まります。
先行する人たちを見ていると、トレースを追って急な登りに入っていく。その場にいた人に聞くとどうやらそのルートは間違いらしく、少し巻いてから登るのが正しいルートらしい。有益な情報を得られた!
樹林帯では先が見えないので、どうルートを取るかというのはかなり重要ですね。トレースを信用し過ぎるのも良くないのだなと学んだ。
直登ルートに入る。なんだこれめっちゃこええええええ!
写真じゃあまり伝わらないけど結構な斜度です。もうこの時は怖くてアイゼンによるグリップに身を任せる事が出来ず。キックステップで確実なステップを作りながらノロノロと登りました。雪が固いところもあって蹴り込むのも大変でした。
やっとの思いで樹林帯を抜け、森林限界へ。
中心からちょっと右のところに見えるのがスタート地点のロープウェイ山頂駅。
素晴らしい景色だけど、登るのに必死でそれどころではなかった・・・
上を見ると山頂に向かう稜線が見えてきた。雪の無いところを登る事にし、アイゼンを外す。しかしこれまたかなり急な登りである。しかも途中からガレ場に・・・
でも登りもあと少しだ!
ガレ場を登りきると山頂手前の奥白根神社が見える。
神社って言っても、こんなかんじで祠があるだけなんですけどね。
少し下った後に山頂に向けて最後の登り。岩場を登っていきますが、この部分には雪はありません。山頂付近は夏の登山道が見えてるところがいくつかありました。
ついに山頂に到着!!!
一時はどうなる事かと思いましたが、とりあえずホッとしました。ここでやっと、ゆっくりと景色を楽しむ事ができました。
山頂からは雄大な景色が見られます。天気もよくて眺望は最高。苦労して登ってきて良かったと思いました。
今まで白根山が火山である事を忘れていたけど、山頂付近は火山地帯らしい景色ですね。
今回の昼飯はおでん!雪山の山頂でおでんっていうのは一回やってみたかったんだ!ここまで苦労があったのでホントにおいしかった。
ここでゆっくりしたいところですが、僕が登りでもたついていたせいで時間が無くなってしまいました。さっさと飯を食べ終えて下山します。
奥にロープウェイの駅がみえる |
下山もこれまた大変でした・・・一か所めちゃくちゃ急斜面を下るところがあって、これは完全に来るところ間違えたなという感じでした。慎重に歩いてなんとか下りましたが、この日の中で一番ヤバいところだった。写真なんて撮っている場合ではなかった。
下ってきた斜面を振り返る。あんなところ下ってきたのか・・・・・これ登れと言われても難しいだろう。
その後の下りは簡単でした。途中で斜面を滑って遊んだりする余裕もありましたw
再び樹林帯の中にもどる。ロープウェイの時間もあるのでどんどん下ります。危険個所は全て終わって安心してきたけど、こういう時こそミスをする。最後まで気を引き締めるよう意識して歩く。
しばらく歩いて、行きに通ったルートと合流。見覚えのある看板が続き、いよいよ終わりが見えてきた。登山口にある赤い鳥居はいつ見えるのかと目を凝らして歩く。
下山し始めてから2時間ちょっと。神社まで戻ってきた。ついに終わった・・・スキー場の放送が聞こえて安心する。
山をバックに記念撮影をして、ロープウェイでスキー場の入口まで戻りました。
帰りは道の駅で温泉に入り、疲れを癒しました。さっきまでいた雪山の世界と、温泉に入ってのんびりしてる時のギャップに、何か不思議な感覚を覚えました。
今回の山行は正直いって自分のキャパシティを超えているものだったと思いました。 しかし、仲間に何度もサポートしてもらい、且つ時間を掛けて慎重に行動したので登る事ができました。もっと入念に準備や練習をしてから行くべきだったと強く思いましたが、一方でいつか経験しなくてはいけない過酷な領域も経験できたのでその点に関しては良い経験だったと思いました。これは、一人では絶対に出来ない事でした。
とはいえ無理は禁物で、気持ち的にも技術的にも大きな余裕を持つべきだと学んだので、もっと簡単な残雪山や冬山でまた何回か経験を積んで 、再び雪の白根山に戻ってきたいです。
来週はのんびりと三ツ峠を登る予定なので、緊張感の無い山を楽しんできたいと思います。
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