Camino de Santiago day0 ~移動編~2016年3月26日
研究の引き継ぎやらなんやら、バタバタしてるうちにあっという間に出発前日になっていました。
荷物の準備が整ったのは当日。これから2週間以上海外に行くのに当日まで準備が出来てないって・・・いや、逆に割と長期だから適当に準備しても現地でなんでも調達すればいいか?
そんな感じのことを考えながら、ツーリングや登山で使い慣れたザック一つを背負って空港へ向かいます。
22時30分発の便を取っていたので20時頃成田空港に到着。
航空会社はエミレーツ航空を選んだので、ドバイ経由でマドリッドに向かう。計18時間の長いフライトです。
大きいディスプレイ |
結構量があって十分お腹を満たせる |
チケットがかなり安かったエミレーツ航空だったけど、サービスは非常に良かった。CAのお姉さんは綺麗だし機内食は美味い。
ドバイ-マドリッドの便ではエアバスA380という豪華な機体でした。座席のディスプレイは大きくて高精細だし、コントローラーもタッチパネル、もちろんAC電源とUSBポートもついてる。
マドリッド・バラハス空港からメトロに乗る |
そんな感じで空の旅を楽しんでマドリッド・バラハス空港に到着した。 今日はマドリッド市内で宿をとっています。そこまでは地下鉄で移動。運賃は5€。
14:30
宿の最寄りのAtocha駅へ到着して地上に出て、初めてスペインの街を見る。ここでやっとスペインに来た実感が湧いてきた。
この日の宿、客室は5階 |
この日泊まるのは”Pension Mollo”. Booking.comで予約しました。シングルルーム29€。
中は普通の民家のアパートっぽい。2階には一般の住民が住んでいるようで、ピアノの練習をする音が聞こえた。
なんだか映画に出てきそうな、生の民家という感じでとても新鮮だった。
映画で見たことあるっぽい雰囲気 |
特別綺麗ってわけでもないし、部屋も狭いけど実際にここに住んでるような気分になるような雰囲気で悪くはないです。
ちなみに、ここの宿のオーナーはほんのちょっとだけ英語が分かる。
部屋に荷物を置いてちょっとだけゴロっとしたあと街をブラつく事にしました。
出発前に時間が無くて何も調べてきてなかったので、マドリッドの事を何も知らない。とりあえず、宿でもらった観光マップをもとに歩いていけそうなところに行ってみます。
マドリッドの市街地は「都会」という感じで、あまり新鮮味が無い。おまけにちょっとメインストリートから外れると汚い。「こんなもんなのかー」とちょっと残念な気分になる。
国の庁舎は芸術的。建物の作りは見応えがある。
やっと観光地っぽいところに来た。マヨール広場。
この広場の歴史は15世紀からあるらしい。昔は市場だったり、闘牛やったりサッカーやったり、公開処刑やったりいろんなことに使ってたみたいです。
現在はBARがたくさんあってみんながくつろいでるところっていう雰囲気でした。あとパフォーマーがいっぱいいて面白いw
マヨール広場には9か所のアーチがある |
バルコニーは237あるという |
適当にその辺をブラブラしていると、日が暮れてきた。レストランで夕食食べるのも面倒になってきたので、その辺のパン屋にいってパンを買い、スーパーにいって飲み物や今後の補給食を買って宿に帰った。
ちなみに、この時期(3月)マドリッドの日の入りは7時30分くらいなので、7時だとまだ明るいです。
夜中、どこからか聞こえる女性の声で目が覚める。どうやら、同じフロアの男女が「夜のスポーツ」を楽しんでいるらしい・・・いや、ほんと勘弁してください、丸聞こえです・・・・・
幸い20分くらいでフィニッシュしたようで、その後は静かになって寝る事ができました。初日からエキサイティングな夜だ・・・
3月8日
朝7時に宿を出る。歩いてバスの駅”Estación Sur de Autobuses“まで向かう。
電光掲示板で出発ゲートの番号をチェックし、 バスへ向かう。熱いディープキスをしているレズカップルの横を通り、バスの登場手続きを済ませる。
ちなみに、バスの乗り方とか駅の場所とかチケットのとり方とかは別記事にまとめます。
今回はALSAのバスを利用しましたが、飛行機みたいに各座席にディスプレイがあって映画みれるようになってたり、Wifi使えたり、快適そのものでした。
移動途中、窓の外にはブエルタ・ア・エスパーニャで見たような景色が広がっていてかなりテンションが上がる。
Madridからバスに乗ること5時間、Leònに到着!
いよいよ来た。ここが自分の巡礼スタートの地だ。ここから西に300km歩くんだ・・・
と、その前にまず最初に超重要なミッションがあります。それはクレデンシャルの入手!Leonでは宿を予約してなくてアルベルゲに泊まる予定なので、クレデンシャルを入手できないと今夜の寝床がないし、これからの巡礼もできない。
クレデンシャルは公営(Municipal)のアルベルゲで入手できるとの事なので、まずはそこまで行くことにします。
クレデンシャルの確保はこの旅において死活問題なので、入手できそうなアルベルゲの調べは一応つけてある。でも、スペイン語をグーグル翻訳しながら得た情報なので、確かなものかどうかは行ってみないと分からない・・・ドキドキ
バスの駅は街の端にあるので、川を渡って市街地に向かう。
目的のアルベルゲに到着。
入り口の前を通りかかると、中で掃除をしていたおばさんが声をかけてきた。スペイン語で
「そっちは巡礼路じゃないよ」
みたいな事を言ってきた。そこで、英語で
「いや、ここからスタートしたいんだけど、クレデンシャルもってないんですよ。ここで貰うことできます?」
と聞いてみた。すると
「そうだったの!大丈夫だよ。階段上がって受付行ってね。」
と今度は英語で返してきた。なんだ、英語しゃべれるのか・・・
スペイン来てから思ってた事なんですけど、スペイン人マジで英語が通じない。これっぽっちもしゃべれない人がたくさんいる。バス乗るときだって全く通じなかったし。
受付の人は英語が通じなかったのではじめは苦労しましたが、途中で別の英語できるスタッフが登場したので、そこからはスムーズだった。
そんな訳で無事にクレデンシャルをゲット!
この旅の最重要ミッションをクリア。あとは歩くだけだ!
宿はこんな感じのドミトリー。宿泊6€!激安なのである。 自分はクレデンシャルの料金2€と合わせて8€支払った。
写真ではなんだか強制収容施設みたいな雰囲気に見えますが、実際そんな悪くないですw共同のシャワーがある。
今晩はこのアルベルゲに泊まることにし、宿の説明を一通り聞いて暇になった。日が暮れるまでは時間があるのでLeonの街を観光することにする。
Leonの街はMadridと違ってただの都会という感じではなく、品があって、なんというか美しい街という感じだった。 人は多いけどうるさいわけではなく、ゴミもそんなに見かけない。
レオン大聖堂
13世紀からの歴史を持つ。なんでも、世界最大級のステンドグラスがあるらしい。中には入れなかったのでそれを拝むことはできませんでした。
大聖堂はゴシック様式の立派で大きな建築物。残念ながら一部工事中・・・
度々見かけるLeonマーク。
こういう、ヨーロッパの街のなんでもない静かな通りをのんびり歩いてみたかったので、ちょっと嬉しくなった。
この巡礼で色々な街に行きましたが、多分Leònが一番いい街だった。観光スポットに行くというよりは、ブラブラと街の中を気ままに散歩して過ごすのが良いと思います。
夕飯を食べ、暗くなった頃に宿に帰る。
最初に宿に入った時には自分以外誰もいなかったが、10人以上の巡礼者が宿に入っていた。
自分のベッドで寝支度をしていると、韓国人に
「どの国から来たの?」
と話しかけられる。日本だと答えると「マジか!ちょっとこっちに来て!」と 別のベッドまで連れていかれる。
なんと、日本人の女の子の巡礼者がいた。まさか、初日から日本人に会えるとは思ってなかった。彼女は大学を卒業して今は春休みらしい。彼氏と二人でSaint Jeanから歩いているという。すごい・・・
明日は25kmくらい歩く予定らしく、自分もそのくらい歩く予定だ。また同じところで泊まることになりそう。
とりあえず、Leònまで無事にたどり着き、クレデンシャルを入手することができて良かった。英語さえまともに通じないスペインでこれらを完遂するのはやっとの思いだった。
明日からはいよいよSantiago de Compostelaに向けて歩きだす。無事に歩き切れるだろうか、どんな旅になるのだろうか・・・そんな不安とワクワクの気持ちでいっぱいになりながら夜10時頃就寝。
コメントを投稿する