広角のススメ NIKKOR 16-35mm F/4G レビュー2015年11月8日

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風景写真を撮る人が必ず通る道。それは画角との戦い。
旅行先の大自然で写真を撮ったとき「もっと広く写れば・・・」とか「実物はもっと壮大なのに・・・」と、少し写真に拘りだした人なら誰しも思うことでしょう。

僕は登山で使うメインのレンズとして超広角レンズのNIKKOR 16-35mm F4を購入しました。

これまで様々なシーンで撮影してきたので、その使用感や画質について書いてみようと思います。

広角+協力な手ブレ補正によって、暗いシチュエーションの撮影で大きな力を発揮する非常にいいレンズです。

 

 

1.外観

ごちゃごちゃしたことを書くのは後にしといて、外観と作例を見ましょう。
Nikon D750との組み合わせです。

 

ルックスは一瞬望遠かと思ってしまうような長い鏡筒。手前にズームリング、奥にフォーカスリングがついている。ズームリング触るときに一緒にフォーカスリングも触ってしまう事があるのが唯一のデメリット。
手の収まりは非常にいい。ズーム時に鏡筒が伸びない「インナーズーム」のレンズなので、常に同じ長さ。

 

 

 

なんといっても、金のNマークがカッコいい。Nikonユーザの憧れの勲章のようなもの。もはやこの為にレンズ買った感ある 笑

重量は680g。間隔的にはそんなに重い感じはしません。ミドルグレードのボディにつけるのであれば、とてもバランスよく感じると思います。

NikonにはNikkor 14-24mm f2.8という、このレンズよりも明るいものがありますが、出目金レンズのためフィルターがつけられません。
このnikkor 16-35mm F4が14-24mm f2.8に勝っている所は、出目金でないためPLフィルタやNDフィルタを装着することができる点です。

3.作例

風景

中央アルプスの千畳敷カールにて朝一番に撮影。広角端16mmで撮影。ちょっとスケールが大きすぎてどのくらい広角なのか伝わりませんが、この景色の広がりは広角レンズだからこそ写真に収めることができたと思います。
ちなみにこの画像はJPEG撮って出し(ピクチャーコントロール:ニュートラル)ですが、十分なコントラストがあります。かなり色乗りがいい、コッテリ系のレンズと言えます。

 

こちらはテレ端35mmで撮影。超広角域からギリギリ標準域までカバーしているため、多少離れた位置にあるものも撮影できます。

 

南アルプスの北岳から、日の出前の富士山を撮影した写真。日が出る前のまだ暗い時間にも関わらず、手持ちで撮影することができました。
「超広角レンズには手ブレ防止は要らない」とよく言われますが、手持ち撮影を強いられることの多いアウトドアでは手ブレ補正は大いに役立ちます。

 

高輝度の被写体が写り込んだ逆光なシーンで撮影。大きなフレアやゴーストの発生もなく、コントラストもしっかりと維持されています。
この辺の光学特性は流石にナノクリレンズなだけあります。

夜景・星空

神戸のハーバーシティで夜景を手持ちで撮影。まさか夜景を手持ちで撮れるなんて思ってもいなかったので感動でした。
フルサイズの高感度センサとこのレンズのVRが組み合わされば、比較的明るい夜景であれば手持ちで難なく撮影可能です。

 


F4の比較的明るいレンズなので星空も撮れます。

スナップ


地元のドッグランにて。広角端16mm 絞り開放で撮影。
条件によっては広角端でもかなりボケます。ボケ味も非常にきれいです。

東京駅

新丸ビル

 

超広角は風景だけでなく建物を撮るのにも非常にいいです。高層ビルでも上の方までバッチリ入りますし、高いところを見上げる感じがよく出ると思います。
よく言われる歪みですが、これは広角端だと結構歪みます。でも、直線のある人工物はあまり撮らないので、歪んでてもあまり気になりません。
四隅の解像度は若干流れてしまってる感はありますが、そんなに気になるほどでもないです。

 

4.NIKKOR 16-35mm F/4Gを選んだ理由

Nikonのフルサイズ用の超広角レンズの選択肢といったら以下のようなところでしょう。

●Nikon純正
①AF-S NIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5G ED
②AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR
③AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
④AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED

●SIGMA
 ①12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM

●TAMRON
①SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD

●Tokina
 ①AT-X 16-28 F2.8 PRO FX
 ②AT-X 17-35 F4 PRO FX  

こうしてみると結構選択肢は結構あります。

例えばSIGMAの12-24mm F4.5-5.6 II DG HSMなんかいいですよね。12mmの超広角使えるし、フォトヨドバシの作例がこれまたいい感じなんだ↓

 http://photo.yodobashi.com/gear/canon/lens/sigma12244556.html

TAMRONの15-30mm F/2.8 Di VC USDはNikonの14-24mm f2.8がお安く買える的な位置づけだったり。

しかし、ここで僕が選択したのは純正のAF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VRです。
その理由は次の通り

・ニコン純正が良かった
・手ぶれ補正機構がついてる
・ワイド端が16mmまで使える
・ナノクリレンズ使ってみたかった

広角レンズは買ったら間違いなくメイン武器になると思ったので一切妥協したくありません。以前SIGMAの標準ズームでピントが微妙に合わない問題が多発して、サードパーティレンズに対して若干の不安があったんです。そんな事から、買うなら純正となりました。

「広角でVR(手ぶれ補正機構)っていらねえんじゃね?」っていうのはみなさん考えることだと思いますが、より不安定な場所で撮影したり、三脚の使えない状況で撮影したりという事が多い僕の使用環境を考えると、意外にVRって便利なんじゃないか?と思いました。

ネットを見るとNIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5G EDの方が性能がいいという報告が多くありました。値段も安いし性能もいいならこれ買うか・・・と思ったんですが、より広角が欲しかったので、16-35mmにしました。

ボケた写真とるよりもしっかり絞って撮影する事が多いため、低いF値には興味なし。かつ焦点距離固定だと不便なので20mm単焦点は考えませんでした。

NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDは写りは最強だけど、重いしデカいし出目金だし、何よりクッソ高いし・・・って理由で選択肢にも入らず。

さすがに AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G でも普通に高いので、新品定価では買えませんでした。中古美品で実売価格の60%くらいで安く購入しました。

 

 

5.買ってよかった超広角レンズ

こんな感じで、大満足の一本でした。登山の時は常にこの広角レンズつけてますし、他のレンズの出番はめっきり減りました 笑

超広角の画角を活かすのは大変難しいけれども、ファインダーを覗いた時に自分の視界よりも広範囲に見えた時の感動は大変良いものです。

何より、超広角って一眼レフならではの世界だと思うんですよね。標準域や望遠はコンデジで撮れても、超広角撮れるコンデジってなかなか無いですからね。

広角レンズ、とても楽しいです。

 

 

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