朝、近くでキャンプをしていたファミリーのおばあちゃんから温かいお茶をいただく。その家族は剣山のお隣の三嶺に登りに行くとのことだった。
標高1000mの奥祖谷二重かずら橋のキャンプ場からスタート。1400mの剣山登山口まで標高差400m,距離7kmの登りを走る。
午前中は曇りとの予報だったが、晴れ間が少しだけ見えている。山頂ですっきり晴れるといいのだけど・・・
ちんたらと登って剣山登山口へ。
ここからは自転車を降りて、1955mの山頂まで登山です。
剣山は西日本第二の高峰。この登山口からロープウェイが架かっていて、1時間で山頂まで行くことができます。かなり観光地化されているといえますが、十分山の魅力を味わえるとのこと。
サイドバッグから登山用品をひっぱりだして、いざ出発。
今回はロープウェイを使わず、すべて自力で山頂を目指します。
まずは神社に向かう長い階段を登ります。
神社を過ぎると登山道になります。山頂まで最短4km。
始めはよく整備された登山道です。登山道というかハイキングコースみたいな感じですね。子連れで登山している人も見かけます。
ロープウェイの下をくぐる。
連日の疲れも脚に溜まってきているのでのんびりと進みます。
景色のひらけた場所に出てきました。ここがロープウェイの終点、西島駅。標高1750m。
うーん、さっきより雲が多くなっています。
ここから道が二手に分かれます。大剣神社を経由する道へ進みます。
ずいぶん遠くにさっきまで自転車で登ってきた国道439号が見える。
大剣神社。ここの脇を下っていくと湧き水があるようなので、水分補給のために立ち寄ることにする。
この湧き水は剣神社の御神体の御塔岩から湧き出ていて、古くから神の水として崇められていたようです。
岩の隙間を水が流れている |
付近が石灰岩質であるためにミネラルが豊富で腐りにくく、病気を治す若返りの水としても知られているらしい。
ちなみに、この剣山御神水は名水百選の一つとされている。
とりあえず、ありがたいお水らしいのでたっぷりと汲んでいく事にしました。飲んでみるととても冷たく、澄んだ味がした。
今晩の夕食はこの水で作ることにしよう。
剣山本宮では多くの登山客が参拝していた。
ここのすぐ隣にある山頂ヒュッテでは広い休憩室が解放されているので、一休みすることができます。
山頂付近は植物を保護する目的で木道が敷かれています。剣山という名前を聞くと、なんとなく険しそうなイメージをしますが、大変穏やかでのんびりとした景色です。
一ノ森方面の景色
涼しくて大変気持ちがいいです。山頂はすぐそこだけど、ここでちょっと昼寝。
剣山山頂(1955m)
とまぁ、ここまでは普通の観光客がいっぱいいて、大変賑やかです。
ところでこの剣山、山頂付近がとても平坦で面白いなーと思い、帰ってから剣山についてちょっと調べてみたのですが、なんだかオカルトな噂がいっぱい出てきましたw
剣山は人工の山でピラミッドのようなものだー とか 近くにユダヤ小国家があったー とか 地下都市がある だとか 秘宝が埋蔵されてるー とか・・・
なんでそんなオカルト話が出てくるか全く謎ですが、ここに来るまで神社が三つあった事から山岳信仰の篤い山であることは確かです。
ここからは隣のピーク、次郎笈を目指します。
次郎って誰の事だよ!と思いますが、実は剣山は別名「太郎笈」と呼ばれていて、その兄弟ということで「次郎笈」と呼ばれているらしいです。
この次郎笈までの稜線が本当に美しい。思わず声をあげてしまいそうなくらい素晴らしい景色だった。
剣山というとこの稜線の写真が挙げられますが、紅葉の季節も大変綺麗なようですね。
ここからは一気に人が少なくなる。急な下りになるので、一般の観光客はこの先へは殆ど行かないようだ。「観光地」から自然と挨拶を交わすような「登山者の山」になった。
いったん下って登り返す。見た目とは裏腹に、両手を使って登るような険しいシーンもあった。
次郎笈を巻くトラバース道。これもなかなか素晴らしい道である。
なんというか、この山は登るのも楽しいけれど、さっきの稜線の景色といい、遠くから眺めて楽しむ要素も非常に大きいなぁと感じた。
次郎笈山頂(1930m)に到着!
実はこの次郎笈も西日本第四位の高峰である。ちなみに第三位は屋久島の宮之浦岳。
ここで昼食とします。
四等三角点ゲット。
昼食を食べたら下山開始。他の山に縦走したいところだけど、体力と装備的にちょっと厳しい。
下山には剣山を巻くトラバース道を通ります。まるで空中散歩です。
雲が厚くなってきたのでここから剣山山頂へは寄らずに下山するつもりだったが、気づいたら山頂に向かう道へ入っていた。
再び山頂。剣山本宮の岩には祠があります。これが御神体?
雲が一層濃くなりました。さっさと山を下りよう。
この下山がとても辛くて、自転車に連日乗っていたせいか腿の筋肉が思うように動かず、ぎこちない足取りで下りました。
やっぱり自転車乗った後に歩くのはつらいですね。ツーリングしてる期間は歩いてる時間よりペダル回してる時間の方が長いから急に歩くと大変です。ストックがほしい・・・
やっとの思いで下山。天気にはあまり恵まれませんでしたが、それでも十分楽しめるほど楽しめる素晴らしい山でした。この山の景色は一生忘れまい。
下山後、再び自転車にまたがる。しかし、すぐにダウンヒルとはいかず、50mほど登らなければいけない。さっき、あれほど下りがつらかったのに、自転車で登るのはあまり辛くない。やはり今は自転車に乗る脚になっているようだ。
国道438号を進む。ちなみに上の写真のポイントは四国の国道最高地点(1453m)!
残念ながら渋峠みたいな立派な碑はありません・・・
30km以上続く長い長ーいダウンヒルを終えたあと今夜の寝床を探す。
この日は三野農村ふれあい広場 の無料キャンプ場に泊まることに。
大して綺麗な芝生ではないけれど、無料なのでまぁそこはしょうがない。でも悪くはないです。
すぐ隣に「紅葉温泉」という温泉がある。本当にすぐ隣なので、とても便利だ。
炊事場がついているが蛇口を回せないようになっていて、町の役所までいって受付をしないと水道を利用することができない。
洗い物をしなければいけないので、キャンプ場から2km離れた役所まで受付をしにいった。
この受付が面倒なのだけれど、水道を使わないのであれば受付なしで利用することができる。結構いい無料キャンプ場だと思います。
隣のサイトにテントを張るライダーさんに挨拶して、一緒に風呂に入る。登山のあと、しかも二日ぶりの風呂だったので大変気持ちがよかった。
明日は再び山を越えて四国最後の県、香川県に入ります。
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四国ツーリング 7日目 三好市三野~高松~小豆島
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